UTMF改めてMt.FUJI100

UTMF改めMt.FUJI100(マウントフジ100)に出走したのでその思い出。

 

トレランを始めたのがコロナ禍で、UTMFも中止になり、大会側が公式YouTubeで過去大会のDVD映像を無料公開していて、それを見て憧れた大会。

トレラン始めて4年での100マイル挑戦となりました。

 

結果は第5エイド 忍野でリタイヤ。

166キロのはずが113キロで旅路は終わりました。

良かったこと、悪かったこと様々ありますが、とりあえずまとめます。

 

公式サイトはこちら

https://mtfuji100.com

166.6キロで7039mアップ

 

大会期間は2024年4月25日(木)24時00分~4月27日(土)19時00分

第一ウェーブから第四ウェーブで10分刻みなので、自分の第四ウェーブは0時30分スタート。制限時間は44時間30分。

 

4月24日(水)の午後と、木曜、金曜の2.5日分休暇を取得し、4月24日の朝9時ころ自宅を出発。

高速で4~5時間程度の道のりを進む。去年出たチャレンジ富士五湖と受付が同じなので道のりも同じ。そこは良い点だった。

 

受付会場の富士北麓公園に14時ころ到着。事前に割り振られた受付時間は15時~17時。去年は必携品確認等でかなり長蛇の列ができたとのことだったので早めに行って並んだりするかと思ったら、今年は必携品確認無しとのこと。事前に送られた受付用のQRコードと免許証の提示のみ。

拍子抜けするほど一瞬で終わった。

エキスポ周ってノベルティで靴下とレッグウォーマーを貰い、車に戻り、荷物預けとデポバッグとスタート時の着用物を再度整理して、受付でもらった袋に詰めこむ。

 

デポバッグと手荷物は受付の北麓公園でもスタートの富士山こどもの国のどちらでも預けられるシステムなので、デポは北麓で預けて、手荷物はこどもの国で預けることにした。

 

使ったものは以下の通り。

 

ニット帽 ノースフェイス

キャップ マイルストーン

ヘッドバンド バフ

サングラス オークリー(プリズムトレイル)

ウィンドシェル ノースフェイス(スワローテイルベントフーディー)

シャツ レイクビワ2023

インナー ファイントラック(クール)

パンツ パタゴニアストライダープロ)

インナー インナーファクト(変態パンツ)

カーフゲイター レクスチ?(インナーファクト取り扱い)

ソックス インナーファクト(ラミーソックス五本指)

手袋 ワークマン指ぬき、アールエル(メリノグローブライト)

アームカバー アールエル

シューズ フジライト

ザック サロモン(アドバンスドスキン12L)

エストバッグ パーゴワークス(ラッシュヒップ)

ヘッドライト ペツルスイフトRL

ヘッドライト マイルストーン MSi1

ゼッケンベルト デカトロン

 

以下出番なし(必携品)

レインウェア上 ノースフェイス(ストライクトレイルフーディー)

レインウェア下 モンベル

ロングパンツ ノースフェイス

ロンT パタゴニア キャプリーンミッドウェイト

 

以下補給食

ジェル ウィンゾーン、メダリスト、INゼリー(青)

固形食 ライスピュレ、柿ピー+マーブルチョコ、羊羹、黒糖わらび

カツサプ

 

水分補給

アクエリアス、麦茶、経口補水液(粉末)、経口補水液OS-1ゼリー)

フラスコ(サロモン付属品500ml×2、デカトロンハードフラスコ500ml×1、シェイクハンズ)

 

テーピング

ニューハレ Vテープ、Xテープ

 

 

今回特に良かったもの

  1. 柿ピー+マーブルチョコ

とにかくずっと食べられた。腹持ちもいいし、おいしいし、飽きない。ロングトレイルはしばらくこれを活用しそう。

 

  1. カツサプ

ロングレース初導入。スタート前に8粒。後は20キロごとに4粒。

足攣りなく、後半も走れたのはこれのおかげ。あとレース後の回復も早い。値段は高いけど、実感として今までのレースで一番身体が動いた。

今後もロングレースの時は必ず持っていく。

 

  1. テーピング(ニューハレ Vテープ、Xテープ)

2月の大文字100で膝が痛くなり、もともと前腿弱めなのもあり、Vテープに頼ることにした。また、レースの2週間前にサッカーで右足首をねん挫し、慌ててXテープも購入。Xテープは程よく固定してくれ、安心感が強かった。レース中足を引っかけて痛みが出る場面もあったけど、最後まで、「痛みで走れない」という状況にはならなかった。ちなみに両足とも3枚使用で固定した。

 

 

基本的に慣れたいつも通りのものを使用したが、この3つは新しく使用して、すべて期待以上の成果だった。

この3つはロングレースでの必需品かな。

 

 

 

では、当日の流れの続き。

荷物を仕分けして、デポバッグを預けたのち、早前の夕食(ラーメン)を食べ、指定された駐車場(コニファーフォレスト)へ移動。

ゼッケン装着、プロテクトJ1、テーピング、歯磨きをすませ、17時から20時30まで車内で仮眠。

のつもりが1時間程度しか眠れない。慣れない車内泊と、周囲のざわざわで落ち着かない。

素直にお金払って仮眠プランを使用すべきだったかも。または車内環境をもう少し整えるか。耳栓と虫よけと、アイマスクくらいは持っていくべきだった。

この辺りは経験不足。というか当日の流れのイメージが足りなかった。初100マイルでわからないこと多過ぎたからしゃーないけど、もっとリアリティのあるイメージをすべきだったな。

 

20時半過ぎにバスに乗ってスタート場所の富士山こどもの国に向かう。大体1時間くらいだったかな。ちょっと寝れた。

かなり寒くて、エマージェンシーシートにくるまって地面で寝ている人多数。サポートがいて車内待機できた人はとても勝ち組だったと思う。仮眠プランは到着が22時半くらいだったらしく、こちらもいい塩梅。コニファーフォレストからバス移動が一番よくなかったな。

ただ、天気は良かったからせめてもの救い。満月に照らされる富士山かっこよかった。

 

写真撮ったり歩き回ったりしながら時間をつぶし、防寒着を脱ぎ手荷物預けへ。各ウェーブスタートの1時間前までに預けろという指示だったが、もう少しぎりぎりまで預けずに持っていたかった(寒かった)

もしも雨だったらスタート前から低体温でDNSとか出たと思う。雨風しのげない深夜スタートは危険。

このスタート直前に食べるようにおにぎりとかも買うべきやったな〜。これも失敗。

0時になり第一ウェーブから順にスタート。いつものテーマを聞くとやっぱりテンション上がるし気合が入る。

第一から第三を見送り、第四ウェーブへ。

 

<スタート~F1富士宮

走れる林道と聞いていたので焦らずペースを上げずに丁寧に進む。

7キロ地点くらいで鏑木さんに抜かれた。最後尾スタートでもこれだから、やっぱりレジェンドやわ。

あまりに突然であっけなく抜かれて声をかける間もなかったのは残念だった。

 

そして噂の送電線エリアに入ったところで大渋滞。この区間で合計1時間はロスしたし、夜中の2時に完全停止は眠くなるし寒いしなかなかつらかった。

皆さん同じ気持ちなようで口を開けば文句たらたら。これは間違いなく深夜スタートの弊害。過去に出た人に聞いてもここまでひどい渋滞は初めてらしい。

渋滞の影響で第一関門に間に合うかぎりぎりになり、かなり慌ててエイドに飛び込む。関門5分前、かなり急いでいて、時計を見るとキロ5切ってた。無駄に足を使ってしまった。そしてエイドに着いた瞬間に「関門30分延長でーす」との案内。エイドより手前で言って欲しかったな…

 

エイドではコーラ飲んでバナナ2本とクリームパン食べたかな。

水分も1.8リットル満タンにして、天子山地に挑む。

 

<F1富士宮~F2麓>

ロードメインのフラット区間を進んでいると、TOMOさんぽい人がいて、思わず声掛ける。「ここからだから頑張ってくださいね」といって握手してくれた。かっこよかったな~

TOMOさんパワーで気合が入り天子の登りへ。

登山口手前で横にって休憩してる人がちらほら。まだ立ち止まって休憩には早いと思い、止まらず進む。

朝日が出たら目が覚めるとか期待したけど、突然かなりの睡魔に襲われやばかったからラムネを齧る。

それでも眠すぎて、カフェイン入りのジェルを投入。おなか下さないか心配だったけど問題なし。とにかく目覚めた。カフェインレス生活の効果やな。

途中の長者ヶ岳最高だった

時折足を止めて、INゼリーや、OS1ゼリーを摂取しつつ進む。

 

体調は悪くなく、トラブル無しで熊森山山頂にたどり着く。この時点で水分は残り500mlくらい。

朝の涼しい時間でこれだから、もっと暑かったら2リットルでも足りないかな。

熊森山の山頂には横になって休んでいる人多数。夜中スタートは過酷やわ。

熊森山の下りは噂通りかなり急斜面。ケガしないように、足に負担をかけないように丁寧に下っていく。

下りきって林道の下りに入る。林道の最初のあたりで間知ブロックの隙間から水がしみだしていて、体温下げるためにかぶり水として使用。

おなか壊すの怖いから飲むの躊躇したけど、結局水切れでちょっと飲んでしまった。

次回があればこの区間は最低2リットルは必須やな。

 

気持ちよく林道を駆け下り20人くらい抜いたかな。ただ、麓エイドが遠い。

水切れになってから麓エイドに到着。やっと富士宮焼きそばが食える!

 

<F2麓~F3精進湖

コーラをシェイクハンズに貰って一気飲み。残りわずかだったそうで追加でもう一杯。

焼きそばは二つ貰えて、お饅頭と緑茶もいただいた。

麦茶×1とアクエリアス×2を補充し、シェイクハンズには経口補水液を入れて、準備を済ませてスタート。

まだまだ元気。

 

竜ヶ岳に向かう中でも抜かれた人数より抜いた人数のが多いかな、という感じ。

登山口のトイレによって、外の水道で頭濡らして顔あらって気合入れる。

 

竜ヶ岳の登りもすいすい登れる。ここでもまあまあ抜いた気がする。

竜ヶ岳から見える富士山は本当に綺麗だったなあ。登りがまあまあ長かったけど、登りがいのあるいい山だった。

下りはこれまで通りゆっくり丁寧に下る。

下りきってから精進湖までがGPS上だと5キロしかなくて、気を抜いていたら麓の屋根の下でGPSがずれたみたいで実際はあと7キロだった。この計算ミスはちょっときつかったな。本栖湖のほとりで自販機を見つけるも、売り切れ続出につり銭切れ。炭酸飲めると思ったところからの買えませんは辛かった。笑

 

樹海エリアを抜け、精進湖エイドへ。

<F4精進湖~F5富士北麓公園>

精進湖エイドにはトマトスープパスタがあると聞いていて期待していたら、思ったより貧相で量も少ない。このレースのエイド食は基本残念。

ここでかなり冷えてスタート前にウィンドシェルとレインパンツを着込む。温かいカフェオレを飲むか悩むもコーヒーはおなか壊す可能性高いからやめにした。

 

気合を入れなおしてエイドを出ると思ったより体が動いて暑くなる前にシェルもレインパンツも脱ぐ。

走れるくらいの緩いロードの登り(チャレンジ富士五湖と同じ)があり、ちょっと仲良くなった人(高校の同級生の知り合い)と話しながら進む。ここを全部走れたのはびっくりした。カツサプ効果かな。

 

途中で二度目のTOMOさん。一回目を覚えててくれた感じで「ここから先にもいるから絶対に来てくださいね」と熱い言葉とがっちり握手。

まじかっこいいわ。この先もう一回会えなかったのが本当に心残り。悔しいな。

 

ここから少し進むと真っ暗に。二度目の夜を迎える。緩めのトレイルの登りを全歩きで進む。でもペースを落としすぎず、何人かパス。ここの登りも抜かれた人数より抜いた人数のが多かったかな。

 

下りの林道を抜け、ロードで北麓公園まで。途中からチャレンジ富士五湖とコースが重なり嫌な登りを思い出しつつ早歩きで登る。56歳のおじさんと仲良くなり話しながら進む。これで3回目らしいけど、今回が一番厳しいと言われる。二十曲がりはリタイヤできないし、リタイヤするなら忍野かきららかなとか話してしまい、気持ちがDNF寄りに傾く。「いけるところまでは行ってみます!」と空元気で答えるも、やっぱりネガティブ発言に引っ張られたな。

 

とはいえ富士北麓公園には時間の余裕も残しつつ辿り着く。

 

<F5富士北麓公園~F6忍野>

30分でエイドを出ると気合をいれたものの、結局1時間かかる。

この辺りは慣れもあるし、サポート居てくれたらかなり気持ちが違うんだろなと思った。

カップ麺を食べ、フリーズドライのおにぎりを食べ、プロテインものみ、さらにレッドブル投入でテンション上げ、おなかを満たし、慌ててエイドアウト。

 

少し進むとKAIが後ろから合流してくる。1000人出走らしい。最初の山でいきなりKAI渋滞に巻き込まれ完全停止。

ここでかなりイライラしてしまう。二回目のがっつり渋滞で、どっちも運営の問題(人数と夜間走行が原因)。

UTMFに憧れて、期待してここまできてこれはちょっとひどいな。。。と凹む。

そこから先も元気なKAIの選手を横目にゆっくりしか進めない自分にイライラ。シングルトラックで黙って抜いていくKAIの選手にイライラ。とにかくメンタルがよくなかった。

トレイル脇には仮眠をとる選手がかなり多く、ルール違反だよなあとかいらんこと考えてしまう。

でも登りでKAIの後続の選手抜くのは気持ちよかった。つまり足は残っている。

 

その登りの途中からエイドにつくまでの風景の記憶がほぼないのは、よっぽど気持ちが切れていたのかな。

エイドに入って即リタイヤ申告して、計測チップを外し、レース終了。

 

<リタイヤ後>

体育館の仮眠所で横になりつつ回収バスを待つ。

なんかやけにイラついてるボラの人いて感じ悪かったなあ。ストーブ付近で温まるためのベンチ片づけるし、「休んでたら完走できないよ~進まないと完走できないよ~」っていいこと言ってるけど、なんか上から目線でリタイヤしたあとなのにイライラした。

とにかくいろんなもの不満たらたらになる精神状態だったんだろうな。非常によくなかった。

まああれです。運営への不満が強くなったことがネガティブメンタルにつながって、最悪の結果になってしまった。

忍野につく直前のロードは楽しくない、辛い、こんなに嫌な思いをあと20時間は無理やって気持ちで前向きなこと何にも考えられなかった。

今思えば、せめてきららまで行けば明るくなっているし、元気になって前に進めたかもしれないし、すぐにリタイヤを決めずに関門まで1時間半もあったから食べるもの食べて時間をかけてでも前向きに気持ちを持っていけたかもれないなといまなら思える。

まあこれも経験ということで前向きに受け止める。

楽しい、嬉しいみたいな前向きな気持ちだけで持っていけるのは100キロまでで、それ以上は自分のネガティヴな気持ちと向き合いつつ、前向きに持っていく技術が必要なんかな。

今回はこんな気持ち初めてで、びっくりして辞めてしまったけど、次はこうなるかも…って思えるからある程度心の準備が出来るから、大事な一歩だと思おう。

 

では、今回のよかった点と、悪かった点。

よかった点。

・新しい補給、テーピングがばっちりハマり、装備も問題なし。

・タイムテーブルに、目標タイムでの平均ペースと関門での平均ペースを書いておくことで、走るべき、や早歩きでも大丈夫、と気持ちに余裕が出来た。

 

悪かった点。

・運営に対する不満感噴出し、自分のメンタルを後ろ向きにしてしまった。運営に不満持ってもいいけど、その憤りは完走へのエネルギーになることは絶対にないから、消化する。無視する。走りに集中する。エイドでご飯食べて落ち着く。などで対処する。

 

・スタートまでの過ごし方のイメージ不足。

ぼんやり考え過ぎてた。もっと明確なイメージと準備が必要だった。

 

まあこんなもん。後悔と反省だらけだけど、終わったことはしゃーないし、どうにもならんでな。

走る気になったらまた走り出して、次に向かおう。

今年は100キロのロングレースは出ない。鈴鹿セブン縦走や、ゼロ入道、養老のコース試走。など、ゆっくりやりたいことをやる感じにしよう。ロードで伊勢神宮まで行くのもいいな。

 

来年に大文字100のリベンジして、夏以降に奥信濃か、信越110kかKAMI100かでて、100キロ2本サクッと走る。そしたら再来年に100マイル再挑戦かな。

とりあえず今はそんな状態。

 

やっぱり目指すところの100マイラーは変わらないかな。